こんにちは、ゆたかみわーくです。

先日我が家に新しい電気ケトルがやってきました。

ネットや実店舗でいくつもの電気ケトルを物色した結果、我が家に迎え入れたのはブラウンのピュアイーズ(WK3000BK)でした。

ピュアイーズ(WK3000BK)の箱
ピュアイーズ(WK3000BK)の本体

新しい電気ケトルを買おうとなった理由は、従来利用していた製品がお湯を注いだ後に液だれするからで、次に買うものの大前提は、まず「液だれしないこと」であったのですが、それって特に書いてないし、触っているだけでもわからないんですよね。。

でもバルミューダの電気ケトルのように、ノズルの長いものだったら一層液だれし無さそうではありますが、あれでお湯を注いで味噌汁を作るってのもなんだかチグハグなイメージで。。

コーヒーも入れるし、味噌汁も作る、それにあたってコスパや感触、諸情報を加味して選んだ結果、ピュアイーズ(WK3000BK)が選ばれたのでした。

コーヒーをいれる

中でも私の心を掴んだのが諸情報と略させていただいた次の部分です。

それはデザインについて語れるということ、ストーリーがあるということでしょうか。

多くの方にとってブラウンといえば「ヒゲ剃り」かと思いますが、一部の人にとっては「ディーター・ラムス」ではないでしょうか。

ディーター・ラムスとは、1995年まで40年間もの間ブラウンに勤めてきたドイツ出身のインダストリアルデザイナーです。

デザイン業界において伝説的存在であり、あのAppleのプロダクトデザインにも多大な影響を及ぼしました。

というのも、現在のAppleの副社長でありデザインを担当したジョナサン・アイヴ(2021年8月現在は元副社長)にも大きな影響を与えているからです。

昔のiPhoneの電卓アプリのデザインはディーターラムスがデザインしたブラウンの電卓「ET66」から影響を受けていることは明らかにされています。

ディーター・ラムスは、良いデザインに必要な10の原則を定義し、自らのプロダクトに反映しました。

良いデザインの10の原則は次の通りです(一部わかりにくいものには解釈を付けさせていただきました)。

  • 良いデザインは革新的である。
  • 良いデザインは製品を便利にする。
  • 良いデザインは美しい。
  • 良いデザインは製品を分かりやすくする。
    (説明書が要らないということです)
  • 良いデザインは慎み深い。
    (道具に対して華美な芸術品のようなデザインは不要ということです)
  • 良いデザインは正直だ。
    (製品を実際以上に有用に思わせるようにはしないということです)
  • 良いデザインは恒久的だ。
    (流行を追うものではなく、長く使われ続けるということです)
  • 良いデザインは首尾一貫している。
  • 良いデザインは環境に配慮する。
  • 良いデザインは可能な限りデザインをしない。
    (本質的な部分に集中した、純粋でシンプルなデザインであるということです)

いかがでしょうか?

聞いただけでiPhoneを連想するような原則ではないですか?

しかしながら、現在のブラウンにはディーター・ラムスは在籍していません。

であれば、今回私が購入したピュアイーズ(WK3000BK)の中に彼のデザインは生きていないのではないか、と思われるかもしれないですが、そんなことは決してありません。

現在のブラウン社には、ディーター・ラムスのDNAを受け継ぐ「The Strength of Pure」(純粋さの力)というデザイン言語があり、ピュアイーズはそのThe Strength of Pureから生み出された良き製品であるからです。

The Strength of Pureにも、次のような10の原則があります。

  • 削ぎ落とされたデザイン要素
  • 幾何学的要素が生む流線的フォルム
  • シンメトリーと操作性
  • 秩序がもたらす調和
  • 見分けやすいインターフェース
  • 特徴的な形状
  • 象徴的なディテール
  • 装飾性を排した機能的な有意味なライン
  • シンプルな色と質感
  • 一貫した製品設計

なるほど、この10原則を読んだ上で改めてピュアイーズを見てみると、このとにかくシンプルなフォルムは原則に則ってデザインされたものだということがよくわかりませんか?

シンプルであり流線的、無駄なものはないデザイン

そしてそのデザインは実際に利用してみると使いやすく、もちろん液だれしませんでした。

多用なアプローチのデザインが溢れている現代、意味がないのにゴツゴツしたデザインや、できないことができそうなデザインで興味を引く商品も多い中、ブラウンのように自分たちの製品のプロダクトデザインに原則を作って、それに沿った商品を世に送り出しているという実績は、ユーザーとしてもとても信頼がおけるじゃないですか。

最後に紹介する次の動画は、ブラウンのデザインを古いものから新しいものまで紹介したものです。

良いデザイン、The Strength of Pureの10原則のもと作られたミニマルなデザインの商品の数々をご覧いただけます。

長くなりましたが、これがピュアイーズ購入の決め手になった諸情報にあたる部分です。

もし新しい電気ケトルをお探しであれば、是非一度ピュアイーズもご覧いただきたいなと思います。

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

↓新製品が発売されていました。

追記

同じブラウンの製品のOral-B ClicFIT(歯ブラシ)もレビューしました。

よければこちらもご覧ください。